構造計算について ②


前の記事の続きです。


「建物の屋根形状」

建物の屋根には様々な形状があります。

切妻・寄棟・方形・片流れ・陸屋根が代表的な形状です。

(建設地の基準風速)の項でも触れたように、建物には風が吹きつけます。

その際、屋根の形状や勾配によって屋根自体にかかる力の大きさに差が出てきます。

風の影響は地盤からの高さが高いほど大きくなるため、屋根にあたる風の力は計算にきちんと考慮しなければなりません。


「建物の階段や吹抜け位置」

地震や台風などで建物に力が加わると、その力は建物内の部材を介して上階から下階に順に伝わっていき、最終的には建物の基礎から地盤に流れていきます。

その際に、上階の力を下階に伝えるために床が重要な役割を果たします。

床材が力を伝達する事によって、耐力壁と呼ばれる水平方向の力に抵抗する壁や、筋交いと呼ばれる建物の変形を防止するための補強部材などが有効に効くことになります。

逆の見方をすると、階段や吹抜け等の床開口部が多いと力が耐力壁等にうまく伝わらないため、その他の部材を大きくしたり床開口位置や大きさを変更するなどして力を伝達できるようにする必要が出てきます。


「建物の主要構造部材位置」

意匠設計者の作成したプラン図を元に、柱・梁・基礎・耐力壁位置等を考えていきます。

各部材は建物内に自由に配置できるわけではありません。

プランによる制約、部材の仕様による制約、お客様や意匠設計者からの要望などがあるので、それらを満足できるように配置を検討していきます。

計算結果を確認し、要望を満足できていない箇所がある場合は、部材の配置を変更するなどしていきます。


「建物内の重量物の位置 等」

建物には様々な力が加わります。

地震での揺れや強風での風圧もその一つですが、各部材自体の重量なども加わっている力の一つです。

屋根の上に設置してある太陽光パネル、本が大量に並べられた本棚、大型のグランドピアノ、仕事で使用する大型の複写機等々日常生活で使用する物と比べて重量の重いものなどは、計算を行う際にその重量を考慮します。

その重量物が長期間その場所にあっても部材がその重量に耐えられるかを確認する必要があるからです。

また、重量物の配置位置によって建物にかかる力が変化します。

そういった事を考慮にいれるために、何の用途に使用する空間なのか、どこにどのような物が置かれるのかも予め確認しておきます。



構造計算について①に書いた項目は、主に計算に使用する数値に関連しています。

構造計算について②の項目は、各項目単独ではなく総合的に考慮しながら計算を行っていきます。

また、検討する建物によって、ここでは触れていない事についての検討をする事も多々あります。

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